選考の山場で手が止まる人の多くが、実は「短所」を書く段で迷います。とくにエントリーシート短所は、欠点の告白ではなく、自己理解と改善力を測る設問です。本稿では“隠す”より“扱う”を軸に、企業が見たい視点、言い換えの考え方、50字・100字の型、NG回避のコツを整理します。学業・研究・アルバイトそれぞれの文脈に合わせた実例も用意し、面接で同じ質問を受けても矛盾しない一貫性まで整えます。短所に自信がなくても、等身大の弱みを前向きに伝える方法は必ずあります。次章で、まずは採用側が何を見ているのかを捉えましょう。読み進めれば、今日中に下書き→推敲まで一気に進められるはずです。
就活生が抱える悩みとエントリーシート短所の狙い
つまずきが生まれる典型パターン
- 抽象的すぎる:「完璧主義です」の一言で終わり、場面・頻度・影響がない
- 自虐か粉飾に寄る:自己卑下で印象を落とす or 「短所はありません」と信用を落とす
- 対策が“気を付ける”止まり:行動・指標・再発防止まで踏み込めていない
- 面接と不一致:ESの文と口頭のエピソードがズレ、信頼性が下がる
採用側が知りたいエントリーシート短所の核心
- 自己認識の解像度:場面/原因/影響を言葉で把握できているか
- 改善行動の継続性:具体策→実施→結果→学び→再発防止の循環
- チーム適応性:配属後のリスクを自ら管理できるか
- 一貫性:ES・面接・他設問(長所/ガクチカ)に矛盾がないか
背景理解:なぜエントリーシート短所を問うのか
評価ポイント1:自己認識と改善の具体性
短所は“できない宣言”ではありません。影響の見立て→原因の仮説→取るべき行動→結果の観測まで説明できる人は、入社後も課題を自律的に扱えると判断されます。感情語(不安・焦り)だけでなく、頻度・所要時間・ミス率などの数値で語れると信頼度が上がります。
評価ポイント2:配属やチームへのリスク説明
どんな人にも弱みはあります。大切なのは**他者に与える影響を最小化する“扱い方”**です。例:優先順位づけが苦手→朝一でWIPを3件までに制限/締切リマインドを2段階で設定など、相手に見える対策をセットで示すと安心感が生まれます。
実践:エントリーシート短所を前向きに書く方法
5ステップで仕上げるエントリーシート短所の型
- 短所を一語で結論(例:優柔不断)
- 具体場面と影響(どの状況で、何が起き、誰にどう影響)
- 原因の仮説(情報過多/評価基準の曖昧さ など)
- 対策と運用(行動・頻度・ツール・指標)
- 結果と学び/今後(数値やフィードバック、一貫性)
50字テンプレ:
結論(短所)。場面で影響→原因。対策(行動・頻度)を継続し、結果(数値/評価)。今後〜で再発を防ぎます。
100字テンプレ:
私の短所は◯◯です。例えば△△の場面で□□が遅れ、××に影響しました。原因は☆☆と分析。以後、◇◇を毎朝/毎週実施し、所要時間を◯%短縮。指摘も減少しました。今後は▽▽で基準を明確化し、再発を抑えます。
例文(優柔不断・100字):
私の短所は優柔不断です。新歓企画の備品選定で比較に時間がかかり決定が遅れました。原因は基準未設定。以後、締切と評価軸(価格/耐久/在庫)を先に決め、候補は3点に絞る運用に。発注リードタイムを40%短縮できました。
NG→OKの書き換えとエントリーシート短所の対策
- NG:「完璧主義で時間が足りません」→OK:「完璧主義のため初期出しが遅れることがあります。80%版を先に提出し、フィードバックを早める運用で、修正回数を2→1回に減らしました。」
- NG:「自己主張が苦手です」→OK:「会議で発言が遅れる傾向があります。議題ごとに“1点だけ言う”メモを事前作成し、毎回1回以上の発言を実施。司会からの指名も不要になりました。」
- NG:「飽きっぽいです」→OK:「長期作業で集中が途切れます。25分作業+5分整理の区切りと進捗ログを導入し、提出遅延を解消しました。」
短所→言い換えのヒント(長所化の観点)
- 心配性 → 準備周到(過剰→必要十分へ)
- 優柔不断 → 多角的(基準設定で決定力へ)
- 完璧主義 → 品質志向(初期出し→早期検証へ)
- 引っ込み思案 → 傾聴力(準備発言で貢献へ)
- 飽きっぽい → 探索志向(区切り運用で継続へ)
- 自己主張が苦手 → 調整型(論点1つで要点化)
- せっかち → スピード(確認チェックで精度確保)
- 感情的になりやすい → 熱量(クールダウン手順で安定)
ケースで学ぶエントリーシート短所の書き方
3分テンプレ(そのまま埋めて使える)
- 短所(1語):____
- 場面・頻度・影響:____(誰に/何に/どれくらい)
- 原因仮説:____(情報・基準・時間・感情など)
- 対策の運用:____(行動・ツール・頻度・指標)
- 結果と学び:____(数値/評価/再発防止)
- 今後:____(配属後の扱い方まで言及)
ケースA:学業・研究(完璧主義)
完璧主義で提出が遅れることがありました。草稿を“80%版”で教員に先出しするルールに変更し、1稿あたりの修正サイクルを2→1回へ。提出遅延は学期後半で0に。品質は保持しつつ検証を早める学びを得ました。
ケースB:アルバイト・接客(感情が先行)
忙しい時間帯に焦りから声が早口になる短所があります。来店ピークの前に深呼吸→声量チェック→定型挨拶を3分で整える手順を導入。ミス注文は月3→1件に減少し、接客評価も安定しました。
ケースC:サークル運営(自己主張が苦手)
会議で発言が遅れるため、議題ごとに“1提案+根拠1つ”を事前に準備。最初の10分で発言するルールにし、議事録で反映率も可視化。企画の合意形成が早まり、担当決めの滞留も解消しました。
ツールで進めるエントリーシート短所の作成術
最小構成で始めるチェックリスト
- 短所1語の定義:辞書的な意味でズレがないか
- 場面×影響:具体名詞(課題名・担当・所要時間)で書けているか
- 対策の運用:頻度・ツール・チェック項目・指標があるか
- 結果の数字:%/回数/時間などで改善を示せるか
- 一貫性:長所・ガクチカ・面接回答と齟齬がないか
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FAQ
- Q: 短所の代表例は何がありますか?
A: 優柔不断/完璧主義/心配性/自己主張が苦手/飽きっぽい/せっかち など。場面と影響を伴って初めて“短所”として成立します。 - Q: 面接でエントリーシート短所はどう伝える?
A: 結論→場面→原因→対策→結果→今後の順で、ESと同じ骨子を口頭で再現します。数字と固有名詞が助けになります。 - Q: 「頑張りすぎる」は短所としてOK?例文は?
A: 可。ただし過剰投入の影響(燃え尽き/他タスク遅延)と運用改善(工数上限・WIP制限)をセットで。 - Q: 優柔不断の言い換えは?
A: 多角的・慎重。評価基準の先出し・候補3点に絞る・締切設定などで決定力を担保しましょう。 - Q: 50字/100字にまとめるコツは?
A: 主語省略+固有名詞+数値。不要な接続詞を削り、原因1つ+対策1つ+結果1つに限定します。 - Q: 言ってはいけない短所は?
A: 重大な信頼毀損(遅刻常態化/虚偽)や安全軽視は避けましょう。扱える範囲の弱みを誠実に書くのが基本です。 - Q: 長所との一貫性は?
A: 同じ事実から長所/短所を両面で語るのが安全(例:品質志向⇄完璧主義)。矛盾は信用低下につながります。
注意書き
- 本記事の例文は一例です。**自己理解の代替や診断ではありません。**迷う場合はキャリアセンターや指導教員のフィードバックを受け、事実に基づく推敲を行ってください。
まとめ
- 短所は“欠点の告白”ではなく“扱い方の提示”
- 結論→場面→原因→対策→結果→今後の骨子で書く
- 数字・固有名詞・頻度で再現性を示す
- NG(抽象/自虐/責任転嫁)を避け、相手に見える対策を添える
- 面接まで一貫性を担保する
次アクション:3分テンプレを埋め、50字/100字版を作成→第三者チェック→面接想定問答を1往復。
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