議事録の書き方|新人でも迷わない構成テンプレと時短のコツ

会議が終わるたびに、議事録づくりに30分、ときには1時間。発言を全部メモしようとして手が追いつかず、後から読み返しても何が決まったのか分からない――議事録に苦手意識を持つ人は少なくありません。特に新人のうちは「とりあえず全部書いておこう」と考えて、書く量ばかり増えてしまいがちです。

結論から言えば、議事録の書き方で最初に覚えるべきは「発言をきれいに記録する技術」ではなく、決定事項とアクションアイテムを中心に書く「構成の型」です。型が決まっていれば、会議中に書く量は大きく減り、新人でも「何をどこに書くか」で迷わなくなります。

私はAIタスク管理アプリ「するたす」を開発・運営しています。会議で決まった「やること」をどう実行につなげるかを日々考える立場から、本記事では議事録の基本構成テンプレ、書けなくなる原因、会議中・直後の時短手順、そして書いた議事録を行動につなげるコツまでを順に解説します。

議事録の作成そのものをAIで自動化したい方は「ChatGPTで議事録を作成する方法」を、会議で決まったやることの整理に悩んでいる方は「アクションアイテムとは?意味と書き方」を併せてご覧ください。

目次

議事録の書き方の基本|構成は4つのブロックで考える

まず検索意図に正面からお応えします。議事録の書き方は、文章のセンスや速記の技術ではなく、構成の型を知っているかどうかでほぼ決まります。押さえる構成要素は4つだけです。

議事録の役割は「発言の記録」ではなく「決定と行動の共有」

型の前に、役割をひとつだけ確認しておきます。議事録の第一の役割は、会議に出ていた人も出ていなかった人も、後から「何が決まり、誰が・何を・いつまでにやるのか」を確認できるようにすることです。誰が何を発言したかの逐語記録は、一般的な社内会議ではほとんど求められていません。

この役割がずれたまま書き始めると、量ばかり増えて肝心の決定が埋もれます。「読む人は決定と行動を知りたい」――この一点を軸に置くと、何を書き、何を捨てるかの判断が一気に楽になります。

基本構成は「ヘッダ・決定事項・アクションアイテム・議論メモ」の4つ

  • ヘッダ:会議名・日時・参加者・アジェンダ。会議前に埋められる部分です。
  • 決定事項:会議で確定したこと。1件1行で簡潔に。議事録の主役その1です。
  • アクションアイテム:誰が・何を・いつまでにやるか。議事録の主役その2です。
  • 議論メモ:決定に至った理由や保留事項。あくまで補足で、書きすぎないのがコツです。

順番もこのままが読みやすい形です。読む人が一番知りたい「決定」と「行動」を上に置き、経緯は下に回す。それだけで「読まれる議事録」に変わります。

そのまま使える議事録の構成テンプレと記入例

ブロック書くこと記入例
ヘッダ会議名・日時・参加者・アジェンダ新商品定例/7月2日(水)10:00〜11:00/参加:佐藤・田中・鈴木
決定事項確定したことを1件1行発売日は10月1日に決定/価格はA案を採用
アクションアイテム誰が・何を・いつまでに田中:LP初稿を作成(7/9まで)
議論メモ決定の理由・保留事項のみB案は費用面で見送り。物流の件は次回持ち越し

このテンプレを会議前にコピーして枠だけ作っておけば、会議中は空欄を埋めるだけになります。新人が議事録の書き方でつまずく最大の理由は、白紙から書き始めることです。枠が先にあれば、迷う余地はほとんど残りません。

議事録が書けない・遅くなる一番の原因は「全部書こうとする」こと

型が分かっても、実際に書くのが遅い・つらいという人には共通の原因があります。それは「全部書こうとする」ことです。ここを構造から整理します。

逐語メモは書く側も読む側も疲れる

発言をすべて拾おうとすると、会議中はタイピングに追われて議論の内容が頭に入らず、会議後は膨大なメモの整理に時間を取られます。しかも出来上がった議事録は長すぎて、読む側も決定事項を探すのに苦労する。書く側と読む側の両方が損をする書き方なのです。

「聞き漏らしたら怖いから全部書く」という気持ちは自然なものです。けれど実際に後から参照されるのは、決定事項とアクションアイテムがほとんど。全部書くことは、丁寧なのではなく、大事な2割を薄めてしまう行為だと捉え直すのが第一歩です。

「あとで清書しよう」が作業時間を倍にする

会議中に走り書きしたメモを、後からきれいに書き直す――この二度手間も、議事録が重くなる典型パターンです。時間が経つほど記憶は薄れ、「このメモはどういう意味だっけ」と思い出す作業が追加されます。清書を前提にせず、会議中から最終形のテンプレに直接書き込むほうが、結果的に速く正確です。

「決定事項とアクションアイテム中心」の型に切り替える

対策はシンプルで、書く力の8割を決定事項とアクションアイテムに集中させることです。議論メモは「なぜその決定になったか」が一言残っていれば十分。この配分に切り替えるだけで、書く量は大きく減り、読み手に届く情報はむしろ増えます。

特にアクションアイテムは、議事録の中で唯一「未来の行動」を決める記述です。「誰が・何を・いつまでに」の3点が揃っていない項目は、書いてあっても実行されにくくなります。アクションアイテムの書き方の詳細は「アクションアイテムとは?意味と書き方」で掘り下げています。

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会議前・会議中・直後でやる議事録の時短手順5ステップ

議事録の書き方の型が頭に入ったら、次はそれを時間軸の手順に落とします。ポイントは、会議が終わってから書き始めるのではなく、会議前・会議中・直後に作業を分散させることです。

  1. 会議前:テンプレの枠を作り、ヘッダを埋めておく:会議名・日時・参加者・アジェンダは開始前に書けます。アジェンダが明確な会議は議事録も速い。会議前の準備は「会議準備のやり方」で詳しく扱っています。
  2. 会議中:決定事項とアクションアイテムだけリアルタイムで枠に入れる:「決まりました」「じゃあ○○さんお願いします」が出た瞬間に該当の枠へ。この2種類以外は無理に書きません。
  3. 会議中:議論メモは単語レベルの走り書きでOK:「B案見送り・費用」程度で十分。文章にするのは後回しです。
  4. 会議直後:10分だけ確保して整える:記憶が新しいうちに走り書きを文章化し、アクションアイテムの「誰が・何を・いつまでに」の抜けを埋めます。ここが一番のコスパポイントです。
  5. 当日中に共有し、認識ズレはコメントで直してもらう:完璧に仕上げてから出すより、8割の状態で早く出すほうが価値があります。間違いは参加者の指摘で直せば十分です。

この流れなら、会議後にまとまった「議事録タイム」を取る必要がほぼなくなります。さらに録音や文字起こしからの下書きをAIに任せると、ステップ2〜4の負担も減らせます。具体的なやり方は「ChatGPTで議事録を作成する方法」を参照してください。手で書く基本の型を知っておくと、AIの出力を確認・修正する精度も上がります。

議事録の書き方でよくある3つの失敗と対策

型と手順があっても、運用の中でつまずきやすいポイントがあります。よくある失敗を3つ、対策とセットで整理します。

失敗1:発言録になって決定事項が埋もれる

「Aさんが〜と発言。続いてBさんが〜」と時系列で書いていくと、決定事項が本文のどこかに沈んでしまいます。対策は、時系列で書くのをやめて最初から「決定事項」「アクションアイテム」の枠に振り分けながら書くこと。発言者名が必要なのは、決定の責任者と担当者だけです。

失敗2:アクションアイテムが曖昧で誰も動かない

「LPの件、対応する」のような書き方だと、担当も期限も粒度も曖昧なまま流れてしまいます。対策は「誰が・何を・いつまでに」の3点セットを書く欄をテンプレ側に用意しておくこと。欄が空いていれば、会議中に「これ、担当と期限どうしますか?」と確認するきっかけにもなります。曖昧なまま議事録に載った項目は、実行されない項目とほぼ同義です。

失敗3:共有が遅れて記憶とズレる

3日後に共有された議事録は、各自の記憶と食い違っていても誰も気づけません。認識ズレが後から発覚すると、手戻りのコストは議事録作成時間の比ではなくなります。対策は「当日中に8割の完成度で出す」を基準にすること。丁寧さより速さが価値になる、数少ないドキュメントが議事録です。

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議事録は「書いて終わり」にしない|アクションアイテムを実行につなげる

最後に、議事録の書き方の話でほとんど語られない、けれど一番大事な話をします。それは、きれいな議事録を書いても、そこに載ったアクションアイテムが動かなければ、会議の成果はゼロのままだということです。

議事録の価値は「次の行動が動いたか」で決まる

議事録は、会議と実行をつなぐ中継地点です。共有した瞬間がゴールではなく、そこに書かれたアクションアイテムが期限までに動いて初めて役割を果たします。次の会議の冒頭で前回のアクションアイテムを確認する運用にすると、「書いて終わり」の議事録が「進捗を動かす」議事録に変わります。

大きいアクションアイテムは「最初の一歩」まで分解する

アクションアイテムが動かない原因の多くは、担当者のやる気ではなく粒度にあります。「LP初稿を作成(7/9まで)」は議事録としては十分ですが、着手する側から見るとまだ大きい。「まず構成案の見出しを書き出す」のような今日動ける最初の一歩まで割れて初めて、手がつきます。

私が開発している「するたす」は、まさにこの部分を担うアプリです。議事録から自分のアクションアイテムを転記して入力するだけで、AIが「今日やる最初の一歩」まで自動で分解します。議事録を書く力に、実行につなげる仕組みを足すと、会議のやりっぱなしが目に見えて減っていきます。

議事録の書き方に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 議事録は発言をすべて書くべきですか?

一般的な社内会議では不要です。後から参照されるのは決定事項とアクションアイテムがほとんどなので、この2つに書く力の8割を集中させ、議論メモは決定の理由と保留事項だけ残せば十分です。全部書くと、かえって大事な情報が埋もれます。

Q2. 新人が議事録担当になったら、まず何をすればいいですか?

会議が始まる前に、ヘッダ・決定事項・アクションアイテム・議論メモの4ブロックのテンプレを作り、ヘッダを埋めておくことです。白紙から書き始めないだけで、会議中の負担は大きく減ります。アジェンダを事前に入手しておくと、議論の流れも追いやすくなります。

Q3. 議事録はいつまでに共有するのがいいですか?

当日中が基本です。時間が経つほど参加者の記憶が薄れ、認識ズレに気づけなくなります。完成度8割でも早く出して、間違いはコメントで直してもらう運用のほうが、3日かけた完璧な議事録より実務的な価値は高くなります。

Q4. アクションアイテムはどう書けばいいですか?

「誰が・何を・いつまでに」の3点を1行に揃えるのが基本形です。たとえば「田中:LP初稿を作成(7/9まで)」のように書きます。担当や期限が会議中に決まらなかった場合は、空欄のまま流さず、その場で確認するか「次回決定」と明記しておきます。

Q5. 議事録の作成はAIに任せてもいいですか?

下書きをAIに任せるのは有効です。文字起こしからの要約はAIが得意な領域です。ただし、決定事項とアクションアイテムが正しいかの最終確認は人がやる必要があります。本記事の型を知っておくと、AIの出力のどこを確認すべきかが分かるので、精度と速さを両立できます。

まとめ:議事録の書き方は「全部書く」をやめた瞬間に楽になる

  • 議事録の基本構成は ヘッダ・決定事項・アクションアイテム・議論メモ の4ブロック
  • 書けない・遅い原因は「全部書こうとする」こと。書く力の8割を決定事項とアクションアイテムに集中させる
  • アクションアイテムは「誰が・何を・いつまでに」の3点セットで1行に
  • 時短のコツは、会議前にテンプレの枠を作り、会議中に枠を埋め、直後10分で整えて当日中に共有すること
  • 議事録は書いて終わりにせず、アクションアイテムを「今日動ける最初の一歩」まで分解して実行につなげる

関連して、議事録作成をAIで時短する方法は「ChatGPTで議事録を作成する方法」、アクションアイテムの書き方をもう一段深く知りたい方は「アクションアイテムとは?意味と書き方」、会議そのものの段取りは「会議準備のやり方」で解説しています。

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著者:藤岡 拓也(Takuya Fujioka)

AIタスク管理アプリ「するたす」開発者・運営者

タスク分解の”摩擦”をゼロにすることをテーマに、プロダクトを日々磨いています。

X: @t_fujioka_ / App Store: するたす